パッシブデザイン5つのデザイン その1『断熱』
パッシブデザインの5要素の一つである『断熱』についてご説明します。
快適な住まいを目指そうと思うと、『断熱』は一番最初に知る項目ではないでしょうか?
断熱性能を高めることは建物全体の保温性能を向上させ、様々なメリットを与えてくれます。
このメリットはとても大きく、逆に一定の断熱性能が確保されないときのデメリットがとても大きいため、
建物の一定以上の断熱性能を組み込むことがパッシブデザインのベースをつくることになります。
■断熱性能を表す指標
建物全体の断熱性能の指標として「UA値」があり、実際にその建物がどの程度の
断熱性能を持っているかを知るには、こうした指標を見ることが確実です。
Cocoro設計室の基準はUA値0.46W/㎡K以下
冬の気温が氷点下になる北海道と同じレベルの数値です。
■断熱性能を高めることによる冬のメリット
断熱材を適切に選ぶ等により断熱性能を高めることによって建物の保温性も高まり、冬季の大きなメリットが得られます。
・小さな熱で部屋を暖めることができる(省エネ性)
また暖房していなくても一定に室温が保たれる(快適性、健康性)
・暖房していると部屋と暖房していない部屋との温度差が小さくなる(快適性、健康性)
・窓、床、壁などの表面温度が高く保たれる(快適性)
ただし、断熱性能の向上だけでは、夏期も涼しく快適に過ごせるわけではありません。
断熱性能の向上は暑い夏には、冬と違って悪く働くことがありますが、
後々ご紹介します『日射遮へい』が夏の快適性に重要な役割を担います。