パッシブデザイン5つのデザイン その5『日射熱利用暖房』


これまでご説明してきたパッシブデザイン5要素もいよいよ最後の項目となりました。
今回は5つ目の『日射熱利用暖房』についてご説明します。

日射熱利用暖房とは、その名の通り、冬に日射熱を室内に取り入れて暖房として利用する設計手法です。
断熱性能を一定以上に高めた建物において窓からたくさんの日射熱を獲得することで、出来る限り多くの熱を室内に留まるようにし、その熱を夜間にも暖房として使います。
手法として重要になるのが、次の3点です。

①集熱・・・日射熱を取り入れるために日の入る窓(主に南面の窓)を大きく取る

②断熱・・・入ってきた日射熱を逃がさないために断熱性能を高める

③蓄熱・・・入った日射熱を蓄えておくために蓄熱性能を整える


断熱性能の向上はそれぼど難しいことではありませんが、集熱は敷地条件が厳しく日射が入らない場合には厳しくなります。
また、蓄熱性能をどこまで確保するかは、夏にも影響することから一段階高いスキルが必要となります。
設計前には、事前にしっかり敷地の周囲確認を行い、シミュレーションをしながら有効に設計していくことがとても重要です。


集熱と蓄熱の機能を兼ね備えたサンルーム


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